勝利と成功をもたらすとされる5月の誕生石「エメラルド」について。
緑色に輝く美しいエメラルドは、身につけることによって成功を導くといわれています
エメラルドとは
エメラルドは、ベリルの一種に分類される鉱物です。アクアマリンやモルガナイトなどもベリルですが、ごく少量のクロミウム、バナジウム、鉄分などが含まれることによって美しい緑色に発色します。緑色が濃いものほど評価が高いのですが、濃すぎると黒ずんでいるということで逆に評価は下がってしまいます。はっきりとした濃い緑色で、透明感も持ち合わせているものが最高評価と言えるでしょう。
エンハンスメントされていることが多い
ベリルの中でもエメラルドは内部にひびや内包物が含まれていることが多く、市場に流通しているエメラルドのほとんどは、エンハンスメントと呼ばれる透明樹脂や透明オイルによる加工がおこなわれています。エンハンスメントは、色を加工するトリートメントとは異なり、処理を行っていても天然宝石として鑑別されるため、価値が損なわれることはありません。
エメラルドの歴史と宝石言葉
エメラルドは紀元前4,000年もの昔から歴史に登場しています。クレオパトラが愛した宝石としても知られていて、古代ローマ人やインカ族にも神聖な石として大切に扱われていました。身につけることによって真実や未来が見えるという言い伝えがあったり、コレラなどの病気から身を守ったり治癒させることができるとも考えられていて、ジュエリーとしてだけでなく、神聖な石としても重用されていました。
エメラルドは5月の誕生石
エメラルドの宝石言葉は、「幸運」「幸福」「未来」「希望」などです。5月の誕生石でもあり、緑色の美しいエメラルドは新緑の季節にぴったりともいえます。日本では翠玉や緑玉という和名でも呼ばれます。
エメラルドのお手入れと保管
エメラルドはあまり硬い鉱石ではないので、身につけるときや保管するときに強い力を加えたり、他の宝石と当たらないように注意する必要があります。また、エンハンスメントされているものがほとんどなので、あまり熱を加えたり、超音波洗浄機を使ったりするお手入れには適しません。普段はやわらかい布で拭く程度にして、汚れが気になるときはぬるま湯の石鹸水を用意して、軽く洗う程度にしておきましょう。
まとめ
緑色が美しいエメラルドは、カラーストーンの中でも人気の高い宝石です。古代からジュエリーとして愛され、神聖な石としても大切にされていたことで、神秘的な面も持ち合わせています。宝石としてはそれほど硬い石ではなく、エンハンスメントが施されていることが多いので、取り扱いには注意しましょう。