金属アレルギーの方に人気の”ロジウムメッキ”、メリットとデメリットとは
ジュエリーの美しい輝きを保ちながら、金属アレルギーのリスクを抑えたい。
そんなニーズに応えて人気を集めているのが「ロジウムメッキ」です。
この記事では、ロジウムメッキの基礎知識からメリット・デメリット、メンテナンス方法をご紹介します。

ロジウムメッキとは?
ロジウムはプラチナと同じ白金族(PGM)に属する希少金属で、強い光沢と耐食性をもっています。
ジュエリーでは美しいまま長く使うための加工として、シルバーやホワイトゴールドの表面に「ロジウムコーティング(プラチナコート、プラチナ仕上げ)」を施します。
ロジウムコーティングをしたときの、素材ごとの効果について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
指輪のロジウムコーティングとは?その用途と注意点には何がありますか?
ロジウムコーティングのメリット
金属アレルギーが起きにくい
ロジウムは酸やアルカリ、汗と反応しにくい性質を持ち、肌に触れても金属イオンが溶け出しにくくなっています。
そのため、アレルギーの原因となりやすいニッケルなどに比べてアレルギー反応が少なく、敏感肌の方でも安心して楽しむことができます。
美しい輝きが長持ちする
ロジウムは空気中の酸素に触れても劣化が少なく、銀のように黒ずみ(硫化反応)が出にくいのが特長です。
さらに表面硬度が高く(約Hv800~1000)、細かな摩擦に強いため、白く上品な輝きを維持できます。
変色やサビを防ぐ
コーティングとして表面に保護膜を作るため、空気や汗による酸化を抑えて清潔に保ちやすくなります。
ロジウムコーティングのデメリット
コーティングが薄く、剥がれやすい
ロジウムメッキが硬い金属であっても、コーティングでは層の厚みが0.1〜0.5ミクロン程度(0.05~0.5μm程度)しかないため、日常の摩擦や使用頻度で下地の金属が見えてしまうことがあります。
また、剥がれた部分だけ色味が違って見えたり、地金(指輪の本体)が露出することで黒ずみにつながる場合もあります。
どうして黒ずみにつながるの?と疑問に思った方は、こちらの記事をご覧ください。
黒ずみがついたり、指が青色になってしまう原因について、指輪の素材別に解説しています。
指輪をつけていたら、指が青くなった!変色する原因と対策について解説
元の素材感が失われる
ホワイトゴールドやシルバーなどの上にロジウムでコーティングすると、素材本来の色合いや質感が隠れてしまいます。
特に「シルバー特有の柔らかな白さ」や「ホワイトゴールドの少し黄味を帯びた色」が好みの方には、あまりおすすめしません。
定期的な再加工が必要
永続的な加工ではないため、普段から身につけるものであれば1〜2年に一度は再メッキを依頼すると安心です。
ロジウムメッキのメンテナンス方法
汚れを取る
変色を防ぐために、使用後は柔らかい布で汗や皮脂を拭き取りましょう。
汚れが取れなかったら、中性洗剤とぬるま湯で優しく汚れを落とし、流水で流したら水分が残らないようしっかり拭きます。
※このとき、シルバークロスや研磨剤入りクロスで磨いたり、超音波洗浄機にかけるのはやめましょう。
保管と定期メンテナンス
保管するときは湿気を避け、個別にケースや袋に入れておくと安心です。加えて、定期的に再メッキを依頼しましょう。
前述した通り、普段から身につけるものは、1〜2年に一度くらいが目安です。
こうしたケアをすることで、ロジウムメッキの輝きを長く楽しむことができます。
ロジウムメッキをおすすめしたい人
- 金属アレルギーが気になる方
- シルバーやホワイトゴールドを、より白く美しく見せたい方
- 古くなった指輪やネックレスをリフレッシュしたい方
まとめ
ロジウムメッキは、美しい輝きとアレルギー対策を両立できる加工方法です。
剥がれる・再加工が必要といったデメリットもありますが、日常のケアと定期的なメンテナンスで十分に解消できます。
岐阜県のサンクイルでは、オーダーメイドのファミリージュエリーや結婚指輪・婚約指輪のリメイクをご提案しています。
お気に入りのジュエリーを安心して長く楽しみたい方は、ぜひご相談ください。



